性同一性障害GID

FTMの生殖医療

FTMの生殖に関する選択肢は、未受精卵子または、受精卵を凍結する方法があります。
凍結配偶子と受精卵は、後に代理母(FTMの妻など)によって妊娠に用いることができます。


その他に、精子をどこから供給するかという問題もあるかと思います。FTM本人は、無理ですから、どうしても自分の遺伝を持っている、兄弟なども考えられます。

 

男性ホルモン治療を始めても、卵巣は回復するのかという問題ですが、これは、多嚢胞性卵巣症候群の女性における研究が参考になるかもしれません。

 

卵巣が高濃度のテストステロンにさらされても、短期間であればテストステロンを中止することにより、卵巣は卵子を作れることが可能になり、十分に卵巣機能が回復する報告もあります。

 

ただ、それは当事者FTMの年齢とテストステロン治療していた期間によります。研究がなされたわけではありませんが、テストステロン投与後にそれを中止したFTMのいくつかの例で、妊娠と挙児が得られている例があります。

 

FTMの生殖のための選択は、いかなる場合も、否定されるべきではありません。生殖に関する選択肢があるものの、これらの技術はどこででも利用可能なわけではなく、非常に高額になることもあります。実際に行ってくれる医療施設が少ないのが実情かもしれません。

 

本来の生殖機能が発育していない子どもたちの場合は例外になります。現時点では、このようなケースの場合、性腺機能を温存する技術はありません。