男性ホルモン
男性ホルモンには、注射薬、経口薬、経皮薬があります。経口薬は肝臓で代謝されるので効果は低いとされます。海外では、貼付薬、ゲルなどさまざまな製剤が入手できますが、国内で使用可能な注射剤は3種類で、アンドロゲン製剤に限ると注射薬のエナント酸テストステロンと「ネビド」、市販薬のテストステロン軟膏(グローミンR、大東製薬工業)しかありません。
男性ホルモン注射
男性ホルモン注射は、短期持続型と長期持続型があります。
・短期型・・・エナルモンデポー、テストロンデポーそれぞれ125mg、250mgがあります。
・長期型・・・ネビドは、アジア人であれば5〜6か月持続します。
注射薬は、血中テストステロン濃度の上昇作用が非常に強く、投与後数日間にわたり生理的基準値を大きく超え、投与後2〜3週間後には注射前のホルモン値まで低下し、濃度の変動が急激なことが多いです。
一方、軟膏は、極端な変動が少なく、比較的安定した血中濃度が得られます。効果が出現するのに時間がかかる欠点はありますが、長期に使用していると安定してきます。
実際の注射薬の使用方法は125rを2〜3週ごと、または250rを3〜4週ごとに筋肉注射をします。
軟膏は、陰部もしくは下顎に塗布します。
副作用は、多血症、心血管疾患、肝障害、脂性肌、ざ瘡、睡眠時無呼吸症候群などがあります。定期的に採血し、主に多血症と心血管疾患、肝障害のリスクを管理します。
GIDと診断される前に自己判断でホルモン剤を内服している場合は少ないです。経口男性ホルモン剤はほとんど肝臓で不活化されるため、効果が低いことが理由にあるでしょう。
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